今回は、「【パチンコ懐かしい機種】CR機移行への見せしめ台!?悲劇の名機~ダービー物語~」を紹介いたします。
現在はメジャーな『ゲームセンタータンポポ』を筆頭に、他のゲームセンターにも設置している可能性があります。それだけ、同機は打ち手の射幸心をそそる現金連チャン機ではメジャー級の名機でした。
ただし色々あって、同機が「現金連チャン機」終了の悲劇の引き金となり、後に「CR機導入への加速」となってしまいました。
兎にも角にも、その名を遺したのは言うまでもない名機中の名機には間違いございませんよ!
それではどうぞ!
色々な意味でその名を遺した!?「ダービー物語」
『ダービー物語』の機種概要をまとめてみました。
項目 | 内容 | |
筐体画像 | ||
メーカー | 平和 | |
登場時期 | 1993年 | |
仕様 | 現金機(保留玉連チャン) | |
項目 | 項目 | 数値 |
スペック |
仕様 | デジパチ(保留玉連チャン機) |
大当たり確率(通常) | 1/235 | |
大当たり確率(確変) | ー | |
大当たり出玉 | 約2,300発 | |
時短 | ー | |
連チャン率 | ー |
特徴1 | 連チャンのカギは「Vゾーン連続入賞!!」 |
その1 | Vゾーンに5個連続入賞できれば、保留玉が… |
その2 | 連続入賞のカギは「ゲージ」が重要だった!? |
特徴2 | 『ダービー物語』以降も連チャンシステムが受け継がれていた?? |
その1 | 『●●物語』も同じ仕組みだった? |
特徴3 | 「ダービー物語事件」から「CR機導入」が加速に… |
その1 | 現金連チャン機が禁止、後に撤去の流れに… |
競馬がモチーフの『ダービー物語』とはいえ、当時のデジパチは正直五十歩百歩だったと思います。現在のパチンコは、予告やリーチや大当り中などの全てを含めてもストーリー性がありました。しかし同機を含めて当時のパチンコは、それらがほぼ無かったわけです。盤面、絵柄、大当り中がその機種名を触れる一面だったかもしれませんね。
特徴1:連チャンのカギは「Vゾーン連続入賞!!」
何といっても当時のデジパチ現金機は、前回紹介した『マスタークライム2』(まさむら)と同様に大当り終了後の連チャンすることで、人間の欲求をそそる射幸性を上手く的を得たゲーム性でした。
その方法とは、大当り中に隠されているなんて知る由もなく打ち続けていたのでした。
その1 連チャンのカギは「Vゾーン連続入賞!!」
簡単に同機の連チャンシステムを紹介します。
アタッカー開放後、大当り中Vゾーンに「5個以上の連続入賞」があると、保留玉(保留ランプ)の3個目・4個目が上書きされるということです(もちろん、これで必ず書き換えられるという保証はありませんので…)。
そこで重要なのが「連続入賞」です! 少々長い時間の間隔が空いてしまってのV入賞では、書き換えが残念ながらNGとなってしまいます。
連続入賞すると、液晶上にある緑色で3つ斜めにカタカナの「ㇵの字」に並んでいるランプがチカチカ光ります。これが5個以上Vゾーンに間髪入れずに入賞すると、通称「ブヨブヨ!」とチカチカが超高速になります。このブヨブヨランプが、保留が書き換えられた(?)と受け取って良いサインだったのです(くれぐれも、必ず書き換えられた保証はございませんので…)。
上書きパターンは16通りあったと記憶しています。連チャンとなるのは…
項目 | 内容 |
1 | 保留3個目でダブル連チャン |
2 | 保留4個目でダブル連チャン |
3 | 保留3個目と4個目合わせたトリプル |
さらには大当りごとに書き換えされるチャンスもあって、うまくいけば5連チャン以上に発展する可能性も秘めていました。
その2 連続入賞のカギは「ゲージ」が重要だった!?
上記の通りに、Vゾーンへの連続5個以上入賞が連チャンの条件になるわけですが、その肝になっていたのが盤面の釘配列である「ゲージ」だったのです。
結果的には、連チャンシステムを作動させるアタッカー付近の「意図的な釘曲げ」をしていたわけです。現在レトロ台として置かれているゲームセンター等でもそのゲージはですが、もちろん当時と同じく再現されています。
しかし、連続入賞ができそうでも上手く入賞できないような、それはそれは絶妙の釘調整があるのです。打ち手の私を含めて、ハンドルを上手に強弱しながら絶妙のポイントで打ちどころを決めていたものです。それこそ、技術介入を必要とする「遊技」という名称の所以なのかもしれませんね?
特徴2:『ダービー物語』以降も連チャンシステムが受け継がれていた??
同機と同様の連チャンシステムは、1993年発表の後継機『プリンセス物語』という現金機にも受け継がれていたことを後に知ることとなりました。
連チャンをさせる仕組みは、同機とほぼ同じ仕組みだったのです。『プリンセス物語』発表前、パチンコ攻略雑誌では「もしかしたらダービーと同じ連チャンシステム?」なんて取り上げるほど、期待の1台と話題になっているほどだったと記憶しています。
ただし、その事件のあとだったからかどうかは不明ですが、この『プリンセス物語』が同じシステムとはいえ警察から摘発されることはなかったのです。それに加えて、それが設置されたのはごく僅かだったと思います。筆者の近所やその周辺の都道府県には設置が無かったのです。メーカーやホールも、その事件からの影響を恐れていたのかもしれませんね?
特徴その3:「ダービー物語事件」から「CR機導入」が加速に…
その1 現金連チャン機が禁止、後に撤去の流れに…
この事件でメーカーやパチンコ店、さらにはパチンコ店の経営者にまで捜査のメスが入ったわけですが、いずれも不起訴処分だったそうです。もしかしたら、現金機からCR機への移行を加速させるための見せしめ逮捕だったのではないか、という考えもあったとか無かったとか。
後にパチンコメーカーの組合(日工組)は、いわゆる現金機(連チャン機)の製造や販売を自粛する自主規制を行ない、CR機が一気に増えることとなります。
しかしよく考えてみると、連チャン現金機よりもCR機のほうが、過激な射幸性と更なる連チャン性だったと感じていたのは気のせいでしょうか?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、「【パチンコ懐かしい機種】CR機移行への見せしめ台!?悲劇の名機~ダービー物語~」をご紹介させて頂きました。
同機は、せっかく連チャンで楽しめたと思っていた矢先に、色々と怒られてしまった「悲劇の名機」だったと思います。
そこでいつも考えるのは、パチンコ(パチスロ)っていつの時代も「規制と進化」の繰り返しではないでしょうか? 規制があったとしても、その網を掻い潜ってを上手くゲーム性を今日まで進化させてました。
数年前のコロナ禍で、パチンコ業界はもう駄目だろうと思っていても、意外と何とか生き残っているのですよね? だから、これからも「規制と進化」の繰り返しなのでしょう。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
(作成者:四本コーヒー店.)
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